2020年8月19日
本日8月6日(木)午後1時より、医学部本部棟において、医学部附属病院井川幹夫病院長、形成外科診療科長林田健志先生とともに、報道各社の参加を頂き報道記者発表を行いました。
顎(あご)や口腔(こうくう)には、口腔がんなどの悪性や良性の腫瘍が生じますが、手術による“顔貌(かお)やくちの形態変形や各種機能(食べる、飲み込む、口の開け閉め、話す、噛む等)の障害”が大きな治療の課題でした。近年、再建手術の手法が改良され、身体他部位から各種組織(骨や筋肉や皮膚等)を用いた形成外科的な遊離皮弁移植がなされるようになりましたが、依然として3次元的に複雑な“あごやくち”を回復する再建治療は全身の中で最も困難な場所の1つでした。
2018年より、当院歯科口腔外科と形成外科では、当院に設置された最新鋭の診断シュミレーションソフトや各種手術機器を用いて、口腔癌など腫瘍の患者さんへ最先端治療の連携を深め、多くの患者さんの手術連携を進めてきました。さらに本年4月からは、新規に世界最先端の“デジタルテクノロジーを駆使した精密正確な”顎口腔腫瘍の切除と再建への最新システムの臨床導入を、世界に先駆けて成功を実現しました。
今回、報道各社へ島根大学医学部として最新治療を公表し、今後、島根大学医学部附属病院歯科口腔外科・形成外科は、最先端のデジタルテクノロジーを駆使したこの最新治療を、県内外の多くの患者さんへ提供してまいります。
教授 管野貴浩